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by henrri
| 2006-10-05 19:07
夏の間お休みいただいていたワインセミナー。
後期第一回が開催されました。 福島市のグラスワインのお店「ユアーズ」にて開催。 後期は、葡萄品種別に飲み比べながらワインを学んでいこう というコンセプトです。 第一回は、「カベルネ・ソーヴィニヨン」代表的な赤ワインの品種です。 特にボルドーのメドック地区のものが有名。 タンニンが多く、長期熟成のフルボディータイプのワインが出来ます。 右から 1 : バロン・ド・ロートシルド ボルドー・レセルヴ・ルージュ(フランス) 2 : カッシェロ・デル・ディアブロ カベルネ・ソーヴィニヨン(チリ) 3 : シェラ・ヴァレーカベルネ・ソーヴィニヨン(カリフォルニア) 番外編 4 : シャトー・メルシャン 甲州きいろ香 3種類の国別カベルネ対決となりました。 1 : 2000円以下でこんな本格的ボルドーワインが飲めるんだ! と言うことにまず驚かされました。しっかりとしたボディー。 カシスの深いアロマ、程よいタンニンとバランスの良さが 群を抜いていました。 2 : お気に入りのデイリーワイン。 濃密な樽香が、魅惑的な飽きの来ないワインです。 3 : アタックがまず華やか。 ロリーポップやフルーツケーキのようなカラフルな甘さが にぎやかなパーティーを連想させます。乾杯ワインにピッタリ! そして番外編の白ワインは ソムリエ鈴木のセレクトには珍しい日本のワイン。 あまり期待せずに飲んでみると、大吟醸のようなさっぱりした味わいで 時間を置いてからの劇的な香りの変化がすばらしい!! 「甲州きいろ香」というネーミングと日本的なうつろう香りが 竹久夢二の描く女性を連想させました。 ワインセミナーセット【カベルネ・ソーヴィニヨン】+甲州きいろ香 写真は、「ワインの若き熱血伝道師」、ユアーズの古川君作。 素敵なマリアージュでした。 次回はシャルドネ。 #
by henrri
| 2006-09-27 18:01
エウリピデスによる2千年前の戯曲である。 「オレステス」は、事後の顛末を描いたような戯曲で、400年前のシェイクスピアによる「ハムレット」が、藤原竜也によって現代にもたらされた2003年の「ハムレット」ほどのカタルシスは、さすがになかった。 原始的な演劇に登場する人物の感情は、野太くストレートで その怒りや悲しみを、鉛のように、重く舞台に降りしきる雨が打ち続け、会場全体を揺るがすように鳴るティンパニーが、力強く鼓舞する。 役者たちの演技は、おしなべてプリミティヴな太い線で大胆に描かれ 終始一定のテンションを保ちながら、荒々しく進行する印象。 藤原がハムレットで見せた、強弱、間断のリズムを駆使して 手繰っては寄せ、寄せては突き放すような繊細さは見られない。 現代に生きる若者たちが、演劇の原点を模索する姿に 演出家、蜷川幸雄の意図を見たような気がする。 自分の血肉を切り分けて、次の世代に伝えたい物 残さねばならない物としての「オレステス」。 ともすれば、観客が置いていかれそうになる驚愕のラストも そう理解すれば出来ないことはない演出かもしれない。 その夜、これしかない!と確信して飲んだワイン。 ゼウスとイオの物語を思い起こさせる、思議な絵のエチケットだ。 マストロベラルディーノ・ヒストリア #
by henrri
| 2006-09-16 12:04
| 演劇
あっという間の5月だった。
爽やかな新緑の風を謳歌する間もなく、走り梅雨のような空模様だが 雨に濡れた新緑がさらに鮮やかに、美しさを増す季節でもある。 つい一週間ばかり前には、まだ固い蕾だった裏庭の薔薇が色づき 幾重にも重なった花弁の間に雨粒を含み、重たげに首を垂れて 雲の合間の陽光に輝いている。 今日は沖田総司の命日である。 庭の薔薇が一つ咲き二つ咲きして、毎年彼の命日を思い出させてくれる。 慶応4年5月30日、江戸千駄ヶ谷にて 幕末の仇花といわれた新選組一番組長沖田総司は 近藤勇の死を知らされないまま 最後まで近藤の身を案じながら息を引き取ったという。 享年27歳。 #
by henrri
| 2006-05-30 17:43
美術館に行っていつも思うのは、半日ぐらいじっくり時間をかけて
絵だけではなく、その空間も思う存分楽しみたい・・・ということだ。 まだまだそんな贅沢は許されないけれど その日はどしゃ降りの悪天候に加え ほぼ開館と同時に入場できたこともあって 去年のドイツ展のような、人垣の隙間からかろうじてのぞき見るといった 悲惨なめには会わずに済んだ。 美術館には静寂を ――― これが美術鑑賞の最低の条件だろう。 17、18世紀の、威風堂々としたスペイン絵画は 驚異的な光と影のせめぎ合いが造り出す魔術である。 スルバラン「ボデゴン」 食器や食材を描いたボデゴンと呼ばれる絵がある。 闇の中に、ある意図を持って配置され浮かび上がった静物は あまりに忠実なゆえに、禁欲的かつ官能的である。 サンチェス・コタン「狩猟の獲物、野菜、果物のあるボデゴン」 室内で描かれた絵が、自然界の法則に実に従順であるにもかかわらず 現代人の目に非現実的に映るのは ろうそくの明かりのみを頼りに描いているからだろう。 現代人にとって、こうした漆黒の闇は未体験の空間であり 光と闇の果てにある静寂は憧れでもあるのだ。 #
by henrri
| 2006-05-07 23:47
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