天保十二年のシェイクスピアをみた

モローと一緒に観たのが
井上ひさし作、蜷川幸雄演出「天保十二年のシェイクスピア」。
両氏共に、色んな演劇賞や勲章を何度ももらっている演劇界の重鎮です。
この人達の作品に触れて凄いなー、といつも思う事は
何度演劇賞をもらおうが、何個勲章をもらおうが
常に戦う姿勢を忘れていないこと。
それに執拗に拘泥しているところが、頑固なオヤジだなー
と、男としてちょっと憧れてしまいます。

そして、全37のシェイクスピア作品を
時に巧みに、時にこじつけがましく繋ぎ合わせて
壮大なエンターテイメントに仕上げたこの作品。
劇中、誰しもが聞き覚えのある有名なせりふや場面が出てきます。
両氏によって紡ぎだされたシェイクスピアは
爆発的なエネルギーをもって、鮮やかに観客の前に立ち上がる。
こういう活きのいい作品を目する度に
作者(シェイクスピア)がやりたかったことって
本当はこれだったんじゃないか?
という確信に近い思いが湧きあがってきます。
シェイクスピアのような、歴史的名作が生まれた時代背景
(宗教とか政治とか)を思えば
オブラートに包みながらの創作活動だったのかもしれません。
そういうくびきを取り払って、作品に自由を与えてやるとこうなるのかな・・・

最も印象的な場面。
冒頭、抱え百姓達がグローブ座のセットをぶち壊し
ステージを占拠してしまいます。
日に焼けた貧しい身なりの百姓達が、力強い歌声に合わせ
シェイクスピアの殿堂たるグローブ座の柱を切り出してしまう。
怒涛のラストに向かい、この芝居の本当の主役は誰だったのかを知った時
最も鮮やかに甦るシーンでした。
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<今日のワイン>
クロス・デ・トリーバス・クリアンサ
スペインの品種テンプラニージョで造られるピノルド社の赤ワインは、
コクがあってとても上品な香り。
コストパフォーマンスは最高だよ。
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by henrri | 2005-10-11 15:41 | 演劇
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