2006年 01月 18日 ( 1 )

フラガール

Excite エキサイト : 芸能ニュース
福島県いわき市にある、スパリゾートハワイアンズという
アミューズメント施設の成り立ちを描いた作品が、この夏公開されるそうだ。
この施設は、以前、常磐ハワイアンセンターと呼ばれていた。
いかにも、日本の経済成長が加速されつつあった
昭和の時代背景を彷彿とさせられるネーミングである。
戦後、蝶よ花よともてはやされた炭鉱の町が
みるみるうちに斜陽の一途をたどり
人々の記憶の彼方に葬り去られる様には
確かに悲哀に満ちたドラマがあるし
加えて、全てを失ったところから
再び町を甦らせるというストーリーなら、なおさら興味深い。

常磐ハワイアンセンターの名を初めて目にしたのは
野坂昭如のエッセイだった記憶がある。
多くの炭鉱の町が、長雨に腐されるようにしおれ没落していく中で
唯一観光産業に活路を見いだし、貪欲に夢を実現していったのが
常磐炭鉱に暮らす人々だった。
野坂氏は、どん底から這い上がろうとする彼らに
戦後の廃墟から力強く立ち上がり、生きる事を諦めなかった
野太い市井の人々の姿を重ね合わせていた。

時流に乗って、スパリゾートハワイアンズと改名したものの
常磐ハワイアンセンターというネーミングの持つ響きには
御当地ハワイの、燦燦と降り注ぐ南国の太陽にも負けない
明るくエネルギッシュな炭鉱の町の人々の笑顔が、不思議と浮かんでくる。
戦後の日本を支えてきた人々の笑顔である。
久しぶりに、直球の、素朴なエネルギーに満ちた映画が見られそうだ
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by henrri | 2006-01-18 09:46 | 映画・ドラマ